厳島神社のお守り完全ガイド|種類・ご利益・値段と、話題の指輪の正体

海に浮かぶ厳島神社の大鳥居を背景に、金の刺繍と紫紐が揺れる御神衣守を描いた厳島神社のお守りの図鑑風イラスト
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広島・宮島に浮かぶ、あの朱色の大鳥居。

厳島神社のお守りを調べているなら、最初に知っておいてほしいことが2つあります。

ひとつは、お守りの種類がとても豊富だということ。
もうひとつは、みんなが探している「指輪のお守り」は、実は厳島神社ではなく、すぐ隣の大願寺というお寺で授かるものだということです。

この記事でまとめているのは、広島県・宮島にある厳島神社のことです(同じ名前の神社は松山や函館など全国に複数あるので、まずそこだけご注意ください)。種類・ご利益・初穂料の一覧から、話題の指輪の正体、授かった後の返納方法まで、順番に整理していきます。

たくさんあって選べない、神社と寺の情報が混ざっていて分からない。そういうモヤモヤを、この1本で片づけてしまいましょう。

目次

厳島神社のお守り一覧|種類・ご利益・値段がひと目で分かる

厳島神社の授与所には、お札も合わせると20種類以上の授与品が並びます。まずは全体の地図として、代表的なお守りを一覧にしました。

初穂料とは、お守りやお札を受け取るときに納める謝礼のことです。

厳島神社の創建は推古元年(593年)と伝えられ、仁安3年(1168年)に平清盛が寝殿造りの様式を取り入れて現在に近い規模の社殿を整えたとされています。その後2度の火災で建物は失われ、今見られる社殿は仁治年間(1240年頃)以降の再建です。1996年には世界遺産に登録されました。長い歴史の分だけ、授与品の種類も積み重なってきたのだと思います。

お守り名ご利益初穂料特徴授与元
交通安全御守(大)交通安全・海上安全1,000円大きめサイズ厳島神社
交通安全御守(中・小)交通安全各500円車体やヘルメットに貼れるシール守もあり厳島神社
御神衣守(ごしんいまもり)健康長寿・病気平癒1,200円白地に金の刺繍、紫の紐、神紋入り厳島神社
錦守り開運・厄除け小300円・大1,000円錦地の巾着型厳島神社
鹿の肌身守り幸運・縁結び500円宮島の鹿をあしらったデザイン厳島神社
安産御守安産500円厳島神社
学業成就御守学業成就・合格300円紫・水色・白・淡黄・赤の5色、白い紐厳島神社
御砂守旅行安全・海上安全300円境内の砂を収めた小さな守り厳島神社
龍神ゆびわ厄除け・開運1,000円フリーサイズの指輪型大願寺
純銀ゆびわ守災難除け1,800円大17号・中15号・小13号大願寺

一番右の「授与元」の列、実はここが今回いちばん整理したかったところです。交通安全から御砂守まではすべて厳島神社の授与所。でも指輪だけは、隣接する大願寺というお寺のもの。同じ「厳島のお守り」として一緒くたに紹介している記事をいくつも見かけましたが、授かる場所は分かれています。

初穂料は変更されることがあります。表の金額のうち交通安全御守・御神衣守は複数の参拝記録で共通していた数字、錦守り・鹿の肌身守り・安産御守・学業成就御守・御砂守は現地情報をまとめたサイトの記載を採用しました。金額は変わることがあるため、最終確認は参拝時の社務所(0829-44-2020)にお任せください。

ちなみに、お守りとお札はよく似ていますが役割が違います。お守りは身に着けて持ち歩くもの、お札は家の神棚に祀って祈願するもの、というのが一般的な区分です。厳島神社にも交通安全のお札や家内安全のお札が用意されていますが、この記事では持ち歩くお守りを中心にまとめています。

交通安全・海上安全のお守り

車通勤でも、フェリー移動でも、とにかく道中の安全を願いたい。そんな人がまず候補に挙げるのが、交通安全・海上安全のお守りです。

厳島神社は、社殿そのものが海の上に建つ、日本でも珍しい神社です。潮が満ちれば大鳥居まで海に浮かび、潮が引けば歩いて近づけます。

この土地の性質そのものが、陸の移動だけでなく船旅の無事を願うお守りの信仰につながってきました。

身に着けて持ち歩く「交通安全御守」のほかに、車のダッシュボードやヘルメットに貼れるシールタイプもあります。

サイズ初穂料
1,000円
中・小各500円

宮島は、今もフェリーで渡る島です。海路を使う参拝客が多い土地だからこそ、この種類のお守りが手厚いのでしょう。

自転車通勤の人はヘルメットにシール守を貼り、車通勤の人は大きめのお守りをダッシュボードに置く。同じ交通安全でも、生活スタイルに合わせてサイズを選べるのは、種類が豊富な厳島神社ならではの利点です。

御神衣守(ごしんいまもり)

「他のお守りとどう違うの?」と聞かれたら、真っ先に紹介したいのが御神衣守です。数あるお守りの中で、これだけは他の神社に代わりがありません。

毎年元旦の零時、「御神衣献上式」で御神衣(ご神体にお供えする衣)が新しく縫い上げられ、神様に献上されます。翌年、その御神衣の一部が形を変えたものが、このお守りです。

項目内容
見た目白地に金色の刺繍、紐は紫(高貴の色)
神紋三つ盛り亀甲に剣花菱
初穂料1,200円

神紋「三つ盛り亀甲に剣花菱」は、亀の甲羅を表す六角形の中に、剣の形をした花菱を三つ重ねた紋様です。神社ごとに固有の紋様が定められていることが多く、御神衣守の刺繍にも、この由緒がそのまま織り込まれています。

古くから、身体健康・病気平癒・長寿を願うお守りとして大切にされてきました。

つむぎ所長

『治る』お守りじゃなくて、『大切にされてきた』お守り。ここは言葉を選びたいところです。

一年間、神様のそばにあった衣が姿を変える。この由来を知ってから一覧を見返すと、御神衣守だけ少し違う顔で見えてきませんか。由来までセットで語られることが少ないお守りだからこそ、選ぶ前にここだけは知っておいてください。

錦守り・袋守り・鹿の肌身守り

バッグやキーホルダーに、さりげなくお守りを忍ばせておきたい。そんな人に向いているのが、錦守り・袋守り・鹿の肌身守りです。

どれも紐がついた小さな巾着型で、開運・厄除けの願いが込められています。

種類サイズ・特徴初穂料
錦守り300円
錦守り1,000円
鹿の肌身守り鹿モチーフ500円

袋守りも同じく巾着型で、宮島らしい柄が使われることがあります。

鹿の肌身守りは、宮島の路上でよく見かける鹿をモチーフにした一体です。宮島の鹿は、古くから神の使いとされてきました。奈良公園の鹿と同じように、島全体が聖域だから鹿も大切にされてきた、という流れです。旅の記念代わりに選ぶ人も多いようです。

宮島の鹿は野生動物として保護されている立場にあり、餌やりが禁止されている区域もあります。神の使いという由緒を持つ存在だからこそ、距離を保って見守るのがマナーです。

お守りという形で身近に置くのが、今の付き合い方なのかもしれません。

安産守り・学業成就守り

これから出産を控えている人、受験や資格試験を控えた身内・知り合いに何か渡したいなら、安産御守と学業成就御守がおすすめです。

種類特徴初穂料
安産御守500円
学業成就御守紫・水色・白・淡黄・赤の5色、白い紐300円

安産御守の由来は、厳島神社の主祭神・宗像三女神(市杵島姫命ほか)です。海の神様として知られていますが、女性を守る神様として、安産・子育ての願いも受け止めてきました。

学業成就御守は、実は5色もあるんですよね。色で選ぶ楽しみがあるお守りで、お子さんへのプレゼントとして選ぶ人も見かけます。

安産・学業とも、全国どこの神社にもある定番の願いごとです。それでも厳島神社らしさが出るのは、世界遺産の社殿で授かるという体験そのものにあるのかもしれません。

御砂守(すなまもり)

「お守りって、お守りの形をしていないといけないんじゃ…」と思う人ほど驚くのが御砂守です。

境内の砂をそのまま収めた、小さなお守りです。初穂料は300円で、旅行安全・海上安全のご利益があるとされています。

砂を持ち歩くと聞くと不思議に思うかもしれませんが、これは「聖域の砂を分けてもらい、道中を守ってもらう」という古くからある考え方に基づくものです。土地そのものの力を持ち帰る、というイメージに近いお守りです。

世界遺産に登録されている境内の砂だからこそ、旅のお守りとして選ばれ続けているのでしょう。

話題の「指輪のお守り」の正体|厳島神社ではなく大願寺です

「厳島神社 お守り 指輪」で検索してこのページに来た人へ、先に答えを言ってしまいます。話題の指輪のお守りは、厳島神社の授与品ではありません。厳島神社の本殿を出てすぐ、徒歩数分の場所にある大願寺というお寺の授与品です。

▼【宮島お守り地図(区別図)】

宮島お守り地図(区別図)

大願寺ってどんなお寺?

厳島神社のすぐそばに、大願寺というお寺があります。同じ宮島に並んで建っているので、「神社なの?お寺なの?」と迷ってしまう人も多いはずです。

厳島神社と大願寺は、同じ商店街に並ぶお隣さん同士のようなものです。神社と寺で管理者が違うだけで、同じ宮島という土地に並んでいます。

項目内容
正式名称亀居山放光院大願寺
宗派真言宗
祀られている神様弁財天(日本三大弁財天の一つとされる)

弁財天は、芸能・財運・水の神様として知られ、龍神や蛇と結びつけて語られてきました。

明治時代の神仏分離までは、厳島神社と一体的に運営されていました。もともとは同じ境内に神様と仏様が並んで祀られていて、法律で分けられたのが明治になってからだった、というのが実際のところです。今も本殿を出てすぐの場所に建っているのは、この歴史の名残です。

本堂には、弁財天像のほか、大きな不動明王像が安置されています。厳島神社の神宮寺(神社に付属して仏事を担っていたお寺)として建立されたのが始まりで、それが今の大願寺です。

参拝の順路としては地続きでも、祀られている対象も授与品の管理者も、はっきり別々です。

龍神ゆびわ・純銀ゆびわ守

大願寺で授与されている指輪型のお守りは、主に2種類です。

授与品名初穂料サイズ素材ご利益
龍神ゆびわ1,000円フリーサイズ調整可能なリング厄除け・開運
純銀ゆびわ守1,800円大17号・中15号・小13号純銀災難除け

指の太さに合わせて調整できるリング状の授与品は、このほかにもある可能性がありますが、初穂料や名称は時期によって変わることがあるため、ここでは上記の2種類に絞って紹介します。

大願寺の公式サイトの授与品ページには、杓子や御守、御朱印帳の案内はありますが、「龍神ゆびわ」「純銀ゆびわ守」という名称そのものは載っていません。現地で確認したという複数の参拝ブログの情報を突き合わせて、この記事では上記の名称・金額を採用しています。

つむぎ所長

話題になっているものほど、公式サイトには載っていない。これ、指輪のお守りを調べていて一番意外だった点

SNSで「厳島神社の指輪」として拡散されている投稿の中には、実際には大願寺で授かったものだと書かれていないものも見かけます。話題になった経緯そのものが、この混同を後押ししている面もありそうです。

通販・郵送は?

大願寺の授与品も、まず気になるのは「郵送で取り寄せられるか」ではないでしょうか。

公式サイトの授与品ページには、通販や郵送についての案内が見当たりません。受付時間は8:30〜17:00と、公式サイトに明記されています。

以前は郵送に応じていた時期もあったようですが、現在は現地に足を運んでの授与が基本です。通販ページや郵送の案内が用意されていない以上、現地参拝が前提と考えておくのが安全です。

厳島神社が郵送に応じない理由には、「お守りは信仰の対象であり、物品として扱えない」という考え方があります(詳しくは、後述の返納の章で触れます)。大願寺の指輪についても、根っこにある考え方は近いのではないでしょうか。

全国には、郵送での授与に対応している神社仏閣もあります。それだけに「厳島神社・大願寺は現地限定」という方針は、旅先で直接受け取ることに価値を置いている表れなのかもしれません。宮島まで足を運んだ人だけが持ち帰れるお守り、と捉えると、少し特別に感じられませんか。

指輪が指に入らない・サイズが不安なとき

純銀ゆびわ守はサイズ展開がありますが、体感で号数が合わないこともあります。指に入らない場合の対処や、ネックレスにして身に着ける方法など持ち歩き方の一般的な工夫は、お守りの持ち歩き方の記事でまとめています。

蛇・龍神・弁財天と指輪の意味

弁財天は、もともとインドの水の神様サラスヴァティーが起源とされています。日本に伝わる過程で、蛇や龍神と関わりの深い神様として信仰されてきました。

指輪という「輪」の形が、蛇がとぐろを巻く姿と重ねて語られることもあります。

このあたりは、科学的に確かめられる話ではなく、古くからの言い伝えの領域です。「指輪をつければ必ず金運が上がる」といった断定はせず、そういう見方が古くからある、というくらいの距離感で受け取っておくのがちょうどいいと思います。宮島が「神の島」と呼ばれ、島全体に人が住み着くことを長く避けてきた歴史とも重なる話です。

蛇は脱皮を繰り返すことから、古来「生まれ変わり」や「再生」の象徴として語られてきた生き物でもあります。弁財天の使いとして蛇や龍が描かれる図像は、各地の弁天信仰に共通して見られるもので、宮島に限った独自の発想ではありません。

それでも、水に囲まれた島で水の神様を祀っているという立地は、この信仰にひときわ説得力を持たせているのでしょう。

願いから選ぶ|あなたに合う厳島神社のお守り

種類が多いと、逆にどれを選べばいいか迷いますよね。カレーのルーを甘口・中辛・辛口から選ぶときのように、まず自分の願いを一つ決めてしまうと、選択肢はぐっと絞られます。願い別に整理すると、こうなります。

願いおすすめのお守り
縁結び・恋愛鹿の肌身守り、大願寺の授与品(弁財天)
健康・長寿・病気平癒御神衣守
海上・交通安全交通安全御守
学業・合格学業成就御守
旅の安全御砂守
厄除け・開運大願寺の龍神ゆびわ

縁結び・恋愛

恋愛成就や良縁を願うなら、大願寺の授与品が候補になります。弁財天は芸能・財運・良縁を司る神様として信仰されてきた経緯があり、SNSでは「宮島で弁財天に恋愛成就をお願いした」という声もよく見かけます。厳島神社側では、鹿の肌身守りが身近な福を呼ぶお守りとして選ばれています。

主祭神の宗像三女神も、海上安全の神様であると同時に、美しさや芸能の神様として語られることがあります。日本三大弁財天という呼び方自体、厳島神社と大願寺が長く一体だった歴史を映していて、縁結びの願いが両方の授与品にまたがるのも自然な流れです。

健康・長寿・病気平癒

健康長寿・病気平癒を願うなら、御神衣守が中心です。神様の御衣そのものが姿を変えたお守りという由来から、大切にされてきました。厄除け・開運の願いは大願寺の龍神ゆびわ、健康長寿の願いは厳島神社の御神衣守。授与元で役割が分かれていると考えると、選びやすくなります。

お守りの色・見た目で選ぶ

見た目で選びたい人には、学業成就御守の5色(紫・水色・白・淡黄・赤)や、御神衣守の紫の紐が候補になります。紫は古くから高貴な色とされ、水色は清らかさの象徴として語られることが多い色です。

色そのものにご利益の差があるわけではなく、自分の気持ちが上がる色を選んでいいというのが、多くの授与品に共通する考え方です。自分用にもプレゼントにも、見た目の好みで決めてかまいません。

宮島名物「しゃもじ」はお守り?縁起物?

宮島といえば、あの大きなしゃもじの記念碑を見たことがある人も多いはずです。しゃもじとお守り、実は少し違う立ち位置にあります。

宮島の杓子(しゃくし・しゃもじ)は、江戸時代に宮島の僧侶・誓真が、弁財天の持つ琵琶の形からヒントを得て考案したと伝えられています。「ご飯を召し取る」を「飯を召し捕る」の語呂に重ね、勝負運や商売繁盛の縁起物として親しまれてきました。

今も宮島には世界最大級のしゃもじが展示されていて、島のシンボルの一つになっています。

つむぎ所長

『福をめしとる』って、宮島の人の言葉遊びのセンス、いいですよね。

しゃもじそのものは、神社が授与するお守りという形式のものではありません。宮島の伝統工芸品・縁起物としての位置づけです。

お守りと並べて紹介されがちですが、由来を知ると「別の文脈のもの」だとすっきり整理できます。それでも、勝負事や商売繁盛の願いを込めて持ち帰る人が多いのは、お守りに近い感覚で受け止められている証拠と言えそうです。

参道沿いの店舗では、実用サイズのしゃもじから、名前や応援メッセージを書き込める小ぶりのものまで、さまざまな杓子が扱われています。台所で使う道具として持ち帰る人もいれば、壁に飾る縁起物として選ぶ人もいて、用途は人それぞれのようです。

お守りはどこで・何時に授かれる?(授与所・アクセス)

厳島神社の授与所は、本殿でのお参りを済ませた先にあります。

項目内容
厳島神社 授与所の受付時間朝6:30頃〜
夕方17:00〜18:30頃
(季節により変動)
大願寺 授与所の受付時間8:30〜17:00

広島市内からは、JRまたは広電で宮島口駅まで行き、そこからフェリーで宮島へ渡るのが一般的なルートです。フェリー乗り場から厳島神社までは、土産物店が並ぶ参道を10〜15分ほど歩きます。

授与所が本殿の奥、回廊を進んだ先に置かれているのは、参拝の順序(お参りをしてから授かる)を大切にする神社建築の考え方が反映されているためだと考えられます。

大願寺の授与所は、厳島神社の本殿を出てから徒歩数分の距離にあります。参道沿いに立ち寄れる位置関係です。

どちらも参拝の動線上にあるので、順番に回れば迷うことはありません。ただし繁忙期は授与所が混み合うこともあるため、時間に余裕を持って訪れるのがおすすめです。正確な時間は季節や行事で変わるため、参拝前に公式サイトや社務所で確認してください。

満潮の時間帯は大鳥居が海に浮かんで見え、干潮時は歩いて近くまで行けます。時間帯によって見える景色が変わるのも、宮島の特徴です。

潮の満ち引きは日によって変わります。参拝と合わせて潮見表を確認しておくと、お守りを授かるタイミングと景観の両方を満喫しやすくなります。

授かった後|返納・郵送・扱い方

厳島神社への郵送での返納方法

厳島神社では、郵送でのお守りの授与は基本的に行っていません。お守りは信仰の対象であり、物品として扱うことはできない、という趣旨の回答が神職からあったと伝えられています。

返納についても同じ理由から、厳島神社には古札納所という専用の返納箱が用意されておらず、授与所の職員に直接手渡す形が基本です。「郵送で返納できます」と案内しているサイトも見かけますが、この記事で確認できた範囲の情報とは食い違っています。おそらく時期や窓口対応によって扱いが揺れているのだと思います。郵送での返納を考えている場合は、事前に社務所へ問い合わせておくと安心です。

違う神社に返してもいい?

一般的に、お守りは授かった神社に返すのが基本とされていますが、遠方で行けない場合や引っ越しをした場合など、事情があって別の神社に返すことを考える人も少なくありません。そうした一般的な考え方や作法は、お守りの返納の記事で詳しくまとめています。

とんど・お焚き上げでお返しする

正月明けの小正月の頃、各地の神社で行われる「とんど」(左義長・お焚き上げ)の行事でお守りをお返しする方法もあります。厳島神社周辺でも同様の行事が行われることがあるため、時期が合えば利用できます。もう宮島まで行けない、でも捨てるのは気が引ける。そう感じている人は、この方法があることを覚えておくといいと思います。

とんどは、正月飾りやお守り・お札を燃やして年神様を送り出す行事で、その煙にあたると一年健康に過ごせるという言い伝えもあります。地域によって開催時期や場所が異なるため、近隣の神社の案内を確認しておくと安心です。

宮島にわざわざ出向かなくても、近所の神社のとんどに厳島神社のお守りを持ち込んでよいかどうかは、神社によって対応が分かれます。事前に電話で一言確認してから持ち込むと、お互いに気持ちよく済ませられます。「よそのお守りだから」と断られてしまうケースも実際にあるようなので、確認の一手間を惜しまないほうがいいと思います。

まとめ

厳島神社のお守りは、交通安全から御砂守まで種類が豊富。そして話題の指輪のお守りは、厳島神社ではなく隣の大願寺で授かるもの。この2つを分けて覚えておけば、宮島でのお守り選びはもう迷いません。

たくさんあって選べない、神社と寺の情報が混ざっている。この記事を読む前に感じていたそのモヤモヤは、授与元という一本の軸を通すだけで、案外すっきり整理できるものだったと思います。

なかでも御神衣守と大願寺の龍神ゆびわは、ここでしか出会えない特別な授与品です。

世界遺産の社殿と、そのすぐ隣にあるお寺。どちらの縁も、大切に持ち帰ってもらえたらと思います。

海に浮かぶ厳島神社の大鳥居を背景に、金の刺繍と紫紐が揺れる御神衣守を描いた厳島神社のお守りの図鑑風イラスト

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