おみくじで大凶が出る確率は何%?意味と引いたあとの対処

風にめくれる一枚のおみくじの紙と鳥居のシルエット、おみくじは当たるのかを象徴するイラスト
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「大凶……?」

紙を開いた瞬間、手が止まる。あの感じ、ありますよね。それでそのままスマホで「おみくじ 大凶 確率」と打った。たぶん、そういう流れでここに来た方が多いんじゃないかと思います。

先に答えを言います。大凶が出る確率に、全国共通の数字はありません。おみくじの中身の割合は、神社やお寺がそれぞれ自分で決めていて、公表しているところがほとんどないからです。

でも、それだけだと役に立たないので。

割合を公表している数少ない実例、大凶ってそもそもどういう意味なのか、引いたあとに何をすればいいのか、そして大凶を入れていない神社の名前まで。ぜんぶこの記事に入れました。

調べていていちばん驚いたのは、ここです。

大凶って、めったに出ないレアな悪運だと思っていたら、そもそも入れていない神社のほうが多いんです。

目次

おみくじで大凶が出る確率は何%か

何%と言い切れる全国の数字は、ありません。おみくじに何をどれだけ入れるかは、その神社やお寺が自分で決めているからです。

ネットでよく見る「1〜3%」の出どころ

「大凶は約1〜3%」。検索していると、この数字にたくさん出会います。私も何度も見ました。

でも、たどっても出どころに行き着かない。どこの神社が発表した数字なのか、誰がどう数えたのか、書いてある記事が見つからないんです。

誰かが最初に書いた推測が、そのままコピーされ続けている。たぶん、そういうことだと思います。

おみくじの割合を決めているのは誰か

決めているのは、その神社やお寺です。全国で統一された比率はどこにもなくて、神社本庁にも東京都神社庁にも、割合の基準はありません。

浅草寺は取材に、こう答えています。

「ほかの神社仏閣さんのことはわかりませんが、大凶を加えたところもあるでしょうし、凶を減らしたところもあるかと思います」

よそがどうなっているかは、浅草寺も知らない。統一されていないというより、統一する人がいないんです。

「でも、おみくじを印刷しているのって1つの会社なんじゃ?」 するどいです。全国のおみくじの6割以上を作っているとされる会社は、たしかにあります(山口県周南市の女子道社)。ただ、何を何本入れるかを決めるのは、注文する神社の側。作っているところが同じでも、出やすさは変わります。

大凶の確率を書いている記事を見かけたら、「これ、どこが発表した数字だろう?」と一度だけ確かめてみてください。

割合を公表している浅草寺のおみくじ

数字が分かる、数少ない実例が浅草寺です。

区分割合
大吉17%
吉35%
半吉5%
小吉4%
末小吉3%
末吉6%
凶30%

合計で100%。見てのとおり、大凶の行そのものがありません。

この数字は浅草寺への取材で報じられたもので、別の媒体の取材でも同じ7区分・同じ順番が確認できています。2つの取材が一致しているので、かなり確かな現物だと思います。

浅草寺の観音百籤の吉凶配分を示す横棒グラフ。大吉17%から凶30%まであり大凶の欄が無い

おみくじの大凶とはどういう意味か

大凶は「これから悪いことが起きます」という予告ではありません。今は勢いが弱い、という状態を指す言葉です。

東京都神社庁の説明を読むと、はっきり書いてあります。

「みくじは吉凶の占いであり、その時々、年々の指針を決めることに使われます。凶は吉より占ったことに対し勢いのないことを示し、みくじ中の歌により今後の向かい方や教えを知ります」

要するに、今のあなたは調子がゆっくりめですよ、というサイン。大凶も、その延長にあります。

大吉から大凶までの並びと大凶の位置

「で、大凶ってどのくらい下なの?」 ここも気になりますよね。

まず、並び順は社によって違います。浅草寺は大吉→吉→半吉→小吉→末小吉→末吉→凶の7段。中吉を入れる社はもっとシンプルで、太宰府天満宮は大吉→吉→中吉→小吉→末吉の5段、宇佐神宮はそこに後吉が入って6段です。

ざっくり言うと、こういう形。

位置入っている区分
いちばん上(勢いが強い)大吉
真ん中吉・中吉・小吉・末吉など。
数も呼び名も社によって違う
下凶
いちばん下大凶(入れている社だけ)

大凶は、この一番下。ただし浅草寺のように、そもそも一番下が「凶」で終わっている社も多いんです。

それと、勘違いしやすいところをひとつ。段の数が多い社ほど大凶に当たりやすい、ということはありません。段の数と大凶の有無は、まったく別の話です。

大凶を引くと悪いことが起きるのか

起きません。少なくとも、大凶を引いたから不幸になる、と書いている神社やお寺は、ひとつも見つかりませんでした。

見つかるのは、逆の言葉ばかりです。大國魂神社は「吉は凶にかえるといって油断は禁物」「凶が出てもやがて吉がやってくるわけですから、落ち込むことはありません」と書いています。

浅草寺も「凶が出た人もおそれることなく、辛抱強さをもって誠実に過ごすことで、吉に転じます」。

大吉のほうが安心とも限らない、というところまで含めて、言っていることがそろっているんですよね。

「大凶は逆に運がいい」と言えるのか

「大凶は運がいい」「大凶こそ人生の転換期」。これもよく見かけます。私も検索中に何度も踏みました。

でも、これを神社やお寺が言っている例は見つかりません。寺社の言葉は「おそれることはない」「やがて吉がやってくる」まで。「だから運がいい」という一段先は、寺社の側から出ていないんです。

大凶を引いても悪いことは起きないし、引いたから運が向くわけでもない。寺社が言い切っているのは「気にしなくていい」というところまでで、私もそこは同じように言い切ります。

大凶より悪い「大大凶」はあるのか

「大凶より下があるらしい」。この話も、そこそこ流れています。

でも、大大凶を出しているのがどこの社なのか、たどっても分かりません。取材記事にも公表資料にも出てこないし、おみくじのおおもとになった100本にもありません。

確かめられる範囲では、大凶がいちばん下です。つまり、引いてしまった人は、それより下がない場所に立っている。大國魂神社の言い方を借りるなら、「やがて吉がやってくる」のいちばん手前にいる、ということです。

つむぎ所長

私も最初は確率の数字ばかり探していたんですが、寺社の言葉を並べていくうちに、探す場所を間違えていたのかもと思い直しました

おみくじで大凶が出たらどうすればいいか

やることは3つです。棒を筒に戻す・中身を最後まで読む・結ぶか持ち帰るかを決める。お祓いは要りません。

おみくじで大凶を引いた後の3ステップを示すフロー図。棒を筒に戻す・項目を読む・結ぶか持ち帰るか決める

棒を筒に戻して中身を読む手順

浅草寺は「おみくじの棒は備え付けの筒に必ずお戻しください」と書いています。まずは、ここ。

そのあと、吉凶の2文字で終わりにせず、中の歌と項目を読んでください。ここに書いてあることが、おみくじの本体です。

項目の意味は、おみくじの縁談の意味と、やうつり・よろずよしの読み方にまとめています。

おみくじを結ぶか持ち帰るか

神社本庁は「引いた後は神社の境内の結び所に結んで帰る習わしもありますが、持ち帰っても差し支えありません」としています。つまり、どちらでもいい。

一方の浅草寺は、凶を引いた人に「観音さまのご加護を願い、境内の所定の場所におみくじを結んでご縁つなぎをしてください」とすすめています。

迷ったら、その社の掲示や案内に従ってください。それがいちばん早いです。

おみくじを引き直してもいいのか

一度引いたおみくじは、そのときのご神託として受け取る。これが本来の考え方なので、その場で引き直すのは、趣旨から外れます。

大凶が出たなら、なおさら引き直したくなりますよね。気持ちはすごく分かる。でも、引き直して出た大吉と、最初に出た大凶と、どちらを持って帰りたいか。たぶん、そこだと思うんです。

もう少し詳しくは、おみくじは何回まで引いていいのかに書いています。

お祓いや厄払いを受ける必要があるのか

要りません。浅草寺も大國魂神社も東京都神社庁も神社本庁も、凶が出たからお祓いを受けなさい、とはどこにも書いていません。

大國魂神社が書いているのは、ここまでです。

「神さまにご守護をお願いし、自分でも注意するとともに、何事も今まで以上に努力してみてください」

大凶を引いたこと自体は、お祓いの理由になりません。いつもどおりに過ごして大丈夫、というのが寺社の立場です。

持ち帰ったおみくじの置き場所と返し方

持ち帰るなら、財布や手帳に入れて、ときどき読み返してください。読み返すためのものなので、引き出しの奥にしまい込まないこと。

返すのは、次にお参りするとき。境内の納札所や結び所に納めれば大丈夫です。

おみくじに大凶がない神社は本当にあるのか

あります。しかも、名前を聞いたことがあるような大きなところほど、入れていません。

神社・お寺おみくじの種類と大凶・凶の有無
浅草寺大吉→吉→半吉→小吉→末小吉→末吉→凶の7種。大凶・中吉なし
太宰府天満宮大吉→吉→中吉→小吉→末吉の5種。凶・大凶なし
宇佐神宮大吉→吉→中吉→小吉→末吉→後吉の6種。凶・大凶なし
明治神宮吉凶を書かない「大御心」
伊勢神宮おみくじ自体が無い
浅草寺・太宰府天満宮・宇佐神宮・明治神宮・伊勢神宮の吉凶の種類と大凶・凶の有無を比較した図

おみくじのおおもとになった古い形(元三大師百籤(がんざんだいしひゃくせん)といいます)は100本ひと組で、その内訳にも大凶は1本も入っていません。大凶は、あとから足されたものです。

凶を入れていない神社の言い分

太宰府天満宮は、受験の合格祈願で来る学生さんが多いから凶を入れていない、と答えています。あの場所で「凶」を引かせない。理由を読んで、私はちょっといい話だなと思いました。

伊勢神宮の考え方も面白くて、「参拝すること自体が大吉でないわけがない」。だからおみくじがない。

何を入れるかには、その社が参拝者をどう迎えたいかが出るんですね。

浅草寺のおみくじで凶が3割も出る理由

「浅草寺は凶が多い」という評判、聞いたことがあるかもしれません。実際、30%は高いほうです。

浅草寺公式の答えが、これ。

「古来の”おみくじ”そのままです。また凶が出た人もおそれることなく、辛抱強さをもって誠実に過ごすことで、吉に転じます」

意地悪で凶を増やしているわけではなくて、昔の形をそのまま使っているだけ。しかも、出たあとの読み方まで添えてくれています。

浅草寺の凶が多いのは、ここだけ特別に厳しいからではなく、昔の形をそのまま守っているからです。

おみくじの大凶について調べた出典

本文で使った数字と、公式の言い回しの出どころです。

まとめ

「おみくじ 大凶 確率」の答えは、全国共通の数字としては存在しません。神社やお寺がそれぞれ割合を決めていて、公表しているところがほとんどないからです。

数字が分かる浅草寺は、大吉17%から凶30%までの7区分で、大凶の欄そのものがない。太宰府天満宮も宇佐神宮も、大凶を入れていません。おおもとの100本にも、大凶は1本もありませんでした。

つまり大凶は、めったに出ない悪運ではなく、あとから一部の神社やお寺が足したもの。そして引いてしまった人に寺社が口をそろえて言うのは、「おそれることはない」「やがて吉がやってくる」です。

大凶の紙は、悪い知らせではなくて、今日からの過ごし方が書いてある紙。そう思って、2文字の先を読んでみてください。

風にめくれる一枚のおみくじの紙と鳥居のシルエット、おみくじは当たるのかを象徴するイラスト

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