引き出しの奥から、古いお守りが3つ出てきた。
袋の刺繍は色あせていて、どこの神社のものか分からない。授かった町も遠い。近所の神社に持って行くものなのかな、と手が止まる。
先に言います。古いお守りの返納は、違う神社でかまいません。
神社のお守りなら、家の近くの神社の古札納所(ふるふだおさめしょ)に入れれば、それで返納は済みます。
「じゃあ、どこの神社でもいいの?」と思いますよね。答えは「ほぼ、どこでも」です。
例外は2つだけです。
- お寺で授かったもの
- 「当社のものだけ」と決めている納所
北海道神社庁や城南宮、諫早神社など、神社自身の案内を突き合わせました。
読み終えるころには、次の3つが手元にそろっています。
- 袋と金具の外し方
- 納めるお金
- 断られたときの一言
まずは引き出しのお守りを、全部テーブルに出してみてください。
古いお守りを違う神社に返納していい?
古いお守りは、違う神社に返納していいです。
授かった神社が遠いなら、近所の神社の古札納所へ。それで返納は済みます。
迷いどころを7つ、1枚にしました。右の列が、そのままやることです。
| 言われていること | よく言われる答え | じゃあどうする |
|---|---|---|
| 違う神社に返すと失礼 | 授かった神社にお礼を言うもの | 行ける距離なら授かった神社へ。遠ければ近くの神社の古札納所へ |
| 違う神社に返すとバチが当たる | 神様が違うから | 近くの神社で「ありがとうございました」と一礼して納める |
| 同じ神様を祀る神社でないとだめ | 八幡なら八幡へ | 神社ならどこでも持って行く。系列を探して遠出はしない |
| お寺のお守りも神社に返せる | どこでも燃やしてくれる | お寺のものはお寺へ。近くのお寺の納所に持って行く |
| 一年過ぎたら返さないとだめ | 効き目が切れる | 願いが叶ったとき、または年末のどんど焼きで新しいお守りと入れ替える |
| 古いお守りを捨てるとバチが当たる | 粗末にするから | 燃えるゴミにせず、近くの神社へ。行けなければ郵送で返す |
| 授与所で断られたら恥ずかしい | よその神社のものは嫌がられる | 先に「よその神社のお守りですが、納めてもいいですか」と一言聞く |
表の右の列だけで、今日やることは決まります。理由が気になる人は、続きをどうぞ。
北海道神社庁のQ&Aの答えは明快です。神札は「いずれの神社の神札でも納められます」。
続きは「遠方の場合を除きできるだけ神札を受けた神社にお納めして」。
行ける距離なら授かった神社、遠いなら近くの神社。順番はこれだけです。
城南宮は「他の神社でも大丈夫です」、諫早神社は「全国どこの神社のものでも」と案内しています。
全国どこの神社のもの、とまで言い切る神社がある。私、ここで肩の力が抜けました。
「同じ神様を祀る神社でないとだめ」という話も聞きます。でも、ここに挙げた神社は、そんな条件を付けていません。
つむぎ所長同じ神様の神社を探して遠出するより、近所の神社で手を合わせるほうが早いです
神様同士の相性が気になる人は、神社本庁の言葉をどうぞ。神さまは「協力して私たちを守ってくださる」。
神様がけんかをしないなら、神社の違いで失礼になることもありません。
神社のはしごの話は、神社のはしごはよくない?神社本庁と神職が答えた「神様は喧嘩しない」にまとめました。
古いお守りを返す神社はどこでもいい?
古いお守りを返納する神社は、神社のお守りならどこでも大丈夫です。
例外は2つ。お寺のお守りと、「当社のお札・お守りのみ」と案内している納所です。
お寺のお守りは神社に返していい?
古いお守りのうち、お寺で授かったものは、お寺に返します。
城南宮は「お寺で受けられた御守・御札などはご遠慮ください」と案内しています。
諫早神社も「お寺でお受けになったものはお寺にお返し下さい」。小平神明宮は、お寺のものは「神観念」が違うので預かれない、という言い方です。
袋に「寺」「院」「大師」「不動尊」の字があれば、お寺のお守りです。近くのお寺の納所に持って行きます。
千葉神社のように、他の神社だけでなく仏閣のお札・お守りまで預かる神社もあります。
ただ、それは千葉神社の案内です。ふつうの神社には、お寺のものは持って行きません。
もう神社の納所に入れてしまったなら、そのまま神社に任せます。
「当社のものだけ」の神社はどう見分ける?
古いお守りを受けるかどうかは、納所の立て札と公式サイトで見分けます。
立て札か、公式サイトの「古いお札・お守り」の欄を見る。案内がなければ、授与所で一言聞く。この順です。
4つの神社の案内を、並べてみます。
| 神社 | 受付の範囲 |
|---|---|
| 明治神宮 | 明治神宮のお札・お守りのみ。縁起物は不可 |
| 千葉神社 | 他の神社・お寺のお札・お守りも預かる |
| 城南宮 | 他の神社のものは受ける。お寺のものは不可 |
| 諫早神社 | 全国どこの神社のものでも受ける。お寺のものはお寺へ |
明治神宮の古神符納所は、「明治神宮のお札・お守りのみ」の納所です。
方針の違いで、どちらが良い悪いではありません。明治神宮には、よその神社のお守りを持って行かない。それだけです。
つむぎ所長納所の立て札は、神社からの『うちはここまで受けます』というお知らせです。読んでから入れれば、迷わずにすみます
伊勢神宮や出雲大社など遠くの神社のお守りは?
古いお守りが伊勢神宮や出雲大社のものでも、近くの神社に返せます。
どちらも神社のお守りです。神社のお守りなら、有名な神社のものでも、返し方は同じです。
出雲大社のQ&Aは、境内の納め所への返納をすすめています。
遠くて行けない人には、「郵送でも結構」と送り先まで出しています。宛先は「島根県出雲市大社町杵築東195 出雲大社社務所」です。
伊勢神宮には、外宮と内宮に古札納所があります。外宮は表参道の手水舎の向かい、内宮は火除橋の手前です。
安井金比羅宮のお守りは、安井金比羅宮のお守り完全ガイドに返納の話もまとめています。
どこの神社のものか分からないお守りは?
どこの神社のものか分からない古いお守りは、袋の表と裏を見れば手がかりがあります。
刺繍の社名、裏に縫い込まれた名前、社紋。私なら、まず袋を裏返します。
それでも分からなければ、近くの神社の授与所で袋を見せて聞きます。「どこのものか分からないのですが、納めてもいいですか」。
古いお守りを違う神社に返納するやり方
古いお守りを違う神社に返納するやり方は、3つの手順だけです。
- ビニールの袋と金具を外す
- 古札納所に入れて一礼する
- お焚き上げ料として、100円ほどを賽銭箱に入れる
手順1 ビニール袋と金具を外す
古いお守りを納める前に、ビニールの袋と金具を外します。
どちらも燃えないからです。日枝神社は、燃える物(紙製・木製・布製)のお札・お守りのみ、と案内しています。
お守り本体は、布の袋のまま納めます。ビニール袋と、根付の金具だけを外してください。
手順2 古札納所に入れて一礼する
古いお守りは、古札納所に入れて一礼します。
納所は、授与所の近くや参道の脇に置かれていることが多いです。場所が分からなければ、授与所で「古いお守りを納めたいのですが」と声をかけます。
家族に頼んで持って行ってもらっても、同じです。日も選びません。産泰神社は「六曜は気にしなくて問題ありません」と案内しています。
授与所での声のかけ方は、お守りを買うときの言い方は?授与所でそのまま使える一言と、「買う」と言ってしまったときの答えにまとめてあります。
手順3 お焚き上げ料を賽銭箱に入れる
古いお守りのお焚き上げ料は、100円ほどを賽銭箱に入れます。
100円玉1枚。ほんとに、それだけ。調べていて、私がいちばんホッとしたのは金額でした。
諫早神社は「お志(目安:100円ほど)」と案内しています。
産泰神社は「100円程度」で、のし袋は使わなくても大丈夫。千葉神社も「お賽銭程度」です。
持ち込めるものの一覧は、神社のお焚き上げに持ち込めるものは?料金と受付時期を神社別で解説にあります。
だるまは、だるまは自分で処理していいの?燃えるゴミに出していいか供養するのかの答えへ。
古いお札は、お札の返納の時期と返し先の早見表と郵送・包み方・初穂料の目安へどうぞ。
近くで古いお守りを返納できる神社の探し方
古いお守りを返納できる神社は、家からいちばん近い、授与所のある神社から当たります。
近くの神社が古札納所をいつも開けているか、年末年始だけかを、公式サイトか電話で聞いてから行きます。
探し方1 家からいちばん近い氏神さまに当たる
古いお守りは、家の近くの氏神さまに持って行くのが、いちばん話が早いです。
北海道神社庁も、古くなった神札は「年末から正月十五日頃にかけて氏神さまに納めます」と案内しています。
授与所のある神社なら、古いお守りの受付場所を案内してもらえます。
家の近くの氏神さまが分からなければ、地図アプリで「神社」と検索します。いちばん近い、授与所のある神社を選んでください。
探し方2 古札納所がいつも開いているかを確かめる
古札納所がいつも開いているかは、神社によって違います。
諫早神社は「随時お預かり」。通年で持って行けます。
しめ縄や破魔矢・お飾りは、正月過ぎのどんど焼きに合わせた仮設の納所へ、と案内する神社もあります(小平神明宮)。お守りも同じかは、電話で聞きます。
公式サイトに案内がなければ、電話で聞きます。「古いお守りは、いつでも納められますか」。この一言で終わります。
探し方3 東京なら古札納所の案内がある神社から選ぶ
東京で古いお守りを返納するなら、公式サイトで古札を案内している神社から選びます。
| 神社 | 公式サイトの案内 |
|---|---|
| 神田明神 | 古いお札・お守りを預かる。人形とだるまは不可 |
| 日枝神社 | 境内に古札納め所がある。紙・木・布のお札・お守りのみ |
| 明治神宮 | 明治神宮のお札・お守りのみ |
神田明神は、授かった神社に返すのが基本で、難しいときは郵送や近くの神社への返納もある、という案内です。
よその神社のお守りを持って行くなら、授与所で先に聞いてから納めます。
明治神宮だけは、明治神宮のお守りのみなので持って行きません。
古いお守りを返しに行けないときの返し方
古いお守りを返しに行けないときは、授かった神社に郵送で返します。
送る前に、電話かメールで、郵送を受けているかを聞きます。
郵送で返す
古いお守りを郵送で返せるかは、神社によって違います。
- 諫早神社:お問い合わせのうえ、事前に連絡して郵送
- 小平神明宮:先に、授かった神社へ問い合わせ
- 神田明神:難しい場合は、郵送での返納ができる場合がある
- 出雲大社:郵送でも結構。送り先は公式サイトに掲載
電話で聞くのは、「古いお守りを郵送で返したいのですが、受けていただけますか」の一言です。
お焚き上げ料の現金は、普通郵便では送れません。現金書留にするか、神社の指定に従います。
郵送の扱いは、神社ごとに事情があります。金蛇水神社・大阪天満宮・安井金比羅宮の記事に、それぞれまとめました。
家族や友だちに持って行ってもらう
古いお守りは、家族や友だちに代わりに持って行ってもらえます。
産泰神社は「代理の人に返納してもらっても大丈夫です」と案内しています。
渡すときは、袋と金具を外して、100円を添えます。行き先の神社が「当社のものだけ」でないか、先に伝えておくと迷いません。
家で手放す
神社に持って行けない、送れない、頼めない。それでも古いお守りを置き続けるのは、気が重いですよね。
そんなときは、家で手放します。よく言われるのは、白い紙に包み、塩をひとつまみふって、燃えるゴミに出すやり方です。
神社が案内している例もあります。
城南宮は、清めの御砂を授かり、「祓え給え、清め給え」と念じながらまいて清め、地域のルールでごみに出す、という手順です。
手元から失くしてしまったときは、お守りをなくしたらどうする?罰が当たらない理由と、探し方・受け直し方の手順へどうぞ。
喪中や忌中のときはいつ返す?
古いお守りを返しに行くのは、身内に不幸があったなら、五十日が明けてからです。
神社本庁は、忌の期間を五十日祭までとしています。
古いお守りはいつまでに返納する?
古いお守りの返納に、期限はありません。
迷ったら、年末から1月15日ごろのどんど焼きの時期に、新しいお守りと入れ替えて返します。
一年たっていないお守りは返していい?
古いお守りは、一年たっていなくても返せます。産泰神社は「きっちり1年間でなくても大丈夫です」と案内しています。
何年も前のお守りや傷んだお守りは?
何年も前の古いお守りも、返し方は同じです。
今年の年末を待たず、気づいた月に近くの神社へ持って行きます。
諫早神社は「1年を過ぎると蓄積されたツミ・ケガレが付着していくとされます」と案内しています。
だから、気づいた月に返す。それがいちばん気持ちのいい区切りです。
つむぎ所長何年も入れっぱなしだった、は責める話ではありません。気づいた今日が、返しどきです
洗濯で傷んだお守りも、返し方は同じです。
乾かし方と、それでも返すかの判断は、お守りを洗濯してしまったときの対処法!乾かし方と返納の判断基準にまとめました。

紐が切れたお守りも、同じ手順で返せます。
返さずに持ち続けるのは?
古いお守りを返さずに持ち続けるのは、願いが叶うまでなら差し支えありません。
神社本庁は「願いが叶うまで身につけても差し支えありません」と案内しています。
それでも「古いお守りは運気を下げる」と、昔から言われてきました。
何個も持っている人は、お守りは何個まで持っていいのかの上限と神社ごとに割れる答えと整え方で、整え方を決めてください。
古いお守りを違う神社に返納するか迷っている人への答え
古いお守りを違う神社に返納するか迷っている人は、手元のお守りに近い行を1つだけ読んでください。
- 授かった神社が遠い:近くの神社の古札納所へ。袋と金具を外して、100円を賽銭箱に
- お寺のお守り:近くのお寺の納所へ
- どこのものか分からない:袋の社名を見る。分からなければ、授与所で見せて聞く
- 近くの神社が「当社のものだけ」:別の神社へ、または授かった神社に郵送
- 行けない:授かった神社に電話してから郵送、または家族に頼む
- 何年も前のもの:気づいた月に返す
次の週末、近所の神社の鳥居をくぐったら、まず授与所の横を見てください。古札納所の立て札か、納所そのものが目に入ります。
袋と金具を外したお守りを入れて、一礼。それで終わりです。



※この記事の情報は2026年9月29日時点のものです。
